過失割合に納得いかない場合の対応サポート

交通事故の過失割合は保険会社から提示されることになりますが、正しい知識を持っていなければ、妥当かどうか判断することができません。最悪の場合、過失割合が間違っていたとしても、それを受け入れてしまうケースもあります。

ここでは、過失割合についての基礎知識と、弁護士に依頼することでどのように過失割合が修正されるのかを説明したいと思います。

過失割合とは事故における双方の責任比率

事故が起きた時、どちらか一方だけに100%の非があるということは稀で、一般的には加害者にも被害者にも過失があるとされています。被害者は自分に過失があるというだけでも納得がいかないものですが、割合が高くなるほど不満を抱えることになります。

被害者の過失割合が高くなれば、賠償金から割合に応じて差引が行われるため、受け取れる金銭も少なくなってしまうため、適正な割合を認めてもらうことは非常に重要なのです。

人と車による事故の場合、過失割合は圧倒的に車の方が高くなります。歩行者優先の考え方が前提になっているためで、車と比べれば歩行者は弱い立場にあるとされています。

車同士で交通事故を起こした場合、基本的には双方に同じ責任がある前提で、状況からどちらにより重い非があるかを判断し割合が決められます。

割合に不服がある場合は弁護士の力を借りて修正に臨む

依頼者が過失割合に納得いっていない場合、当事務所では、過失割合が決まる仕組みについて説明を尽くし、裁判になった場合に裁判官がどのような判例や資料を参考にして判断するのかも説明して理解を求めます。

もし割合修正が認められた場合、何割程度変わることになり、賠償金がどのぐらい増額するか、かかる期間はどの程度かということを説明し、全体像をしっかり把握して頂いた上で総合的に判断してもらうようにしています。

過失割合が争点になっている示談交渉が決着するまでの期間は6~8カ月

車の修理費など物損の費用をどれだけ負担するか決めなければならないため、多くの場合、過失割合は事故から1ヶ月以内に決めなければなりません。

しかし、車の損害がそれほどひどくない場合や被害者が大きな修理を望んでいない場合は、物損の割合をあえて決めないこともあります。なぜなら物損の過失割合は人身にも適用されるため、安易に妥協して割合を決めると賠償金に大きく影響することになるからです。

物損面で早期解決しなければならない時は2週間~1ヶ月内での解決を目指しますが、保険の仕組みの関係上、また被害者に資力があり早期に決める必要がない場合は、治療終了のタイミングをもって過失割合の決着点を検討することになります。

この場合、6ヶ月〜8ヶ月後ないし訴訟の中で決定する流れとなります。

当事務所における過失割合の交渉について

過失割合が争点になっている場合は、必ず現地に赴き、画像や動画資料を収集し準備します。現地の風景や事故現場の建物の位置関係、事故と同時刻の交通量を見たりすることで、実際の現場に対する具体的なイメージが裁判官に伝わるように配慮します。

過失割合交渉に向けた資料は、とにかく裁判官が「見てわかる」ものである点が重要なのです。

過失割合が被害者の方にとって少しでも有利になる可能性があるならば、すでに被害者の方が物損において不利な割合に合意していたとしても、それを覆せるように徹底的に争っていきます。

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